香川の設計に感じる、暮らしと風景のあいだにあるもの

穏やかな瀬戸内の海を眺めながら、「この景色の中で暮らす家をつくれたら」と思うことがあります。
香川の街を歩くと、光の入り方や風の流れまで計算されたような家々が並び、ひとつひとつに“設計の美しさ”が息づいています。
設計という言葉は少し堅い印象があるけれど、実際には人の生き方や心の在り方を映すものだと、この街で感じるようになりました。

香川の光と風がつくる、設計のやさしさ

香川の空は、どこか柔らかい色をしています。
朝はゆっくりと陽が差し込み、夕方になると瀬戸の海に光が反射して金色に染まる。
そんな自然のリズムを感じながら暮らす人たちは、きっと“光の設計”に敏感なのだと思います。

家を建てるというより、風景の中に居場所を見つけるような感覚。
設計士さんと話すと、「香川では風と太陽の角度を考えるのが大事なんです」とよく聞きます。
それは技術的な話でありながら、どこか詩のようでもありました。
家の形だけでなく、そこに流れる時間までを設計しているような気がして、心が少し静かになるのです。

暮らしを描くという設計

私は図面を見るのが少し苦手です。線がたくさんあって、どこがリビングなのか分からない。
でも、打ち合わせの中で「ここに窓を置くと、朝日が入ります」と言われた瞬間、その線が生き生きと見えてきました。
設計とは、生活を“見える形”にしていくことなんだと実感した瞬間でした。

香川では、家もお店もどこか“自然体”で、無理をしていない感じがします。
きっと、それはこの土地の人たちが“暮らしを設計する”という感覚を大切にしているから。
便利さだけではなく、心地よさや静けさを計算に入れた設計が、この街の空気を作っているように思います。

香川で感じる、“住まい”と“生き方”の設計

設計という言葉を聞くと、専門的で遠い世界のように感じていたけれど、
本当は私たちの毎日の中にも“設計”はあるのかもしれません。
部屋の明るさ、家具の配置、朝のコーヒーを飲む場所——それも小さな暮らしの設計。

香川の穏やかな光の中で暮らしていると、「丁寧に暮らすことは、自分を設計することだ」と感じます。
風景と調和した家、そしてそこに流れる時間。
その全てが、人の想いとともに描かれている——香川の設計には、そんなやさしい哲学があるのです。

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