なぜ今治市は造船業が盛んなのか?その秘密を探る

今治の産業というと何を思い浮かべますか?身近にあるものではタオルが有名ですよね。今治平野は日本でも有数の綿花の産地。その原料を利用して、早くからタオルの生産が盛んでした。そのタオルの他には…というと、実は造船業がとっても盛んなのです。広島や兵庫と共に全国有数の造船地帯を形成しています。ではなぜ今治市で造船が発展したのでしょうか。今回はその歴史と秘密を探っていきたいと思います。

今治市とはどんなところ?

今治市は四国愛知県の北東部、瀬戸内のほぼ中央に位置しています。今治市と広島県尾道市を結ぶ「しまなみ海道」が有名。今治市には来島海峡大橋が架かっており、橋からはたくさんの美しい島々を見ることができます。海に面していますが、瀬戸内の波は外洋から遮断されているので非常に穏やかです。
降水量は比較的少なく、晴天が多く温暖な気候も特徴。とっても住みやすい都市ということがわかりますね。

なぜ造船業が発展したのか

今治市は、外洋からのうねりが少ない瀬戸内海にあります。その為船舶が波による影響を受けにくいのです。波穏やかな天然の良港「波止浜(はしはま)湾」で潮待ち(汐待ち)する船舶修繕から発達したといわれています。
波の影響を受けずに船を造るには最適な地形だったことが発展の理由なんですね。

日本最大の造船王国

今治市には14の造船事業所があり、建造隻数は全国の20%を占めている造船王国です。今治市の小中学校では社会科見学でドックを訪れるほど、造船は身近な産業となっています。目の前で巨大な船の進水式を見学することもあるそうですよ。なかなか見られるものではないので羨ましいような気もしますね。
気候や地形に恵まれた今治市には造船業・海運業に加えて、船舶関連の企業も集まる造船団地が作られています。ドックは造船だけでなく、タンカーやRORO船などの大型船舶の修繕・修理も担っているので、毎日たくさんの船舶が今治市にやって来ています。

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